ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人 東野圭吾

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ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人 東野圭吾 映画

事件の謎を解くためならどんな手段もいとわない。武器となるのは華麗な手さばきと巧みな話術。姪を振り回しつつ、兄を殺した犯人に迫る。果たして謎を解くことはできるのか?はたまたどんな手段を使って犯人に迫るのか?
ブラック・ショーマンによる、新たなショーの舞台の幕が上がる!

ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人 著者 あらすじ

こんにちは!おるさんです。
今日は東野圭吾さんの「ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人」を紹介します。
映画「ブラック・ショーマン」が2025年から公開されることが発表されましたが、原作はどんな話でしょうか。それほど結末がわかるようなネタバレはしていないので、気になればぜひ手に取ってみてください。

著者 東野圭吾さん

1958年、大阪府生まれ。
1985年、「放課後」で第31回江戸川乱歩賞を受賞してデビューされました。

あらすじ

田舎に住む父親が殺された――
東京に住む神尾真世のところに、故郷の警察から連絡がありました。何もわからないまま故郷に帰ると、変わり果てた父、英一の姿が。呆然とする真世の前に、何年も連絡をとっていなかった、英一の弟にあたる叔父の神尾武史が現れます。
武史は元マジシャン。警察の力を借りずに自身の手で犯人を見つけ出そうとします。真世も武史を手伝い、二人で真相に迫ります。

果たして犯人は誰なのか、なぜ殺されてしまったのか。明らかにすることはできるでしょうか。

登場人物

神尾真世
30歳。建築士として東京で働いている。

神尾武史
真世の叔父。元マジシャン。現在は恵比寿でバーを経営している。

神尾英一
真世の父親。元中学校教師。何者かに殺害される。

中條健太
37歳。真世の婚約者。

ブラックショーマンシリーズって?

「ブラックショーマン」シリーズは本作ともう1冊の合計二冊あります。
本作「ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人」は長編作品ですが、「ブラック・ショーマンと覚醒する女たち」は短編小説になっています。登場人物も同じ人物です。

  • ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人
  • ブラック・ショーマンと覚醒する女たち

ブラック・ショーマン 映画情報・キャスト

まだ映画化の情報が出たばかりなので、情報は少ないです。徐々に更新していきます。
作中はコロナ禍の設定でしたが、映画ではどうなるんでしょうか?楽しみですね。

公開日

2025年公開予定

キャスト

福山雅治
有村架純
(敬称略)

ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人 感想

舞台はコロナ禍の「名もなき町」 モデルになった町を少しだけ考察

本作はコロナ禍の東京から少し離れた名もなき町です。観光がメインのこの町では、もろにコロナの影響を受けています。県をまたぐ移動を控えるように、といった描写があったりもはや少し懐かしく感じます。この本が何十年後かに読まれた時、コロナについてどう思われるのかちょっと興味がありますね。

また、この名もなき町は細かい描写がされています。

  • 東京駅から新幹線で1時間、さらに私鉄の特急列車で一時間
  • 歴史的な寺院が地名になっている温泉地観光
  • 名所の竹林の近くにお蕎麦屋さん

おるさんは温泉好きな猫でもあるのですが、竹林と蕎麦が有名な温泉地って修善寺温泉しか出てこなくて(他にもあったらすみません)。

東京から三島駅まで新幹線で1時間、三島駅から修善寺駅まで特急踊り子号では30分くらいしたが、駅前はお土産物屋さん確かにあるので、もしかしたら修善寺かも?と思いながら読みました。

また、この町を舞台にしたあるヒット作品があるそうで、観光の目玉にしたいと考えている住民がいる様子。今回の事件と何かかかわってくるのでしょうか?

元有名マジシャン!叔父の武史

ブラック・ショーマンの感想を語る上で外せないのはこの叔父、神尾武史です。
元マジシャンの武史は人を騙すことに抵抗を感じません。息を吐くように嘘をつきながら情報を集めていきます。特に相手に喋らせる能力がすごい!自身が内容を知らないことでも、相手の反応を見ながらうまいこと会話し引き出します。適当なことを言っていても、人の心理状態を読み取る力がずば抜けており、大体の情報を得ることができます。

また武史は(警察以外への)外面はいいですが、お金にがめつい!マジックの種明かしには対価が必要と、姪の真世にも容赦なく請求します。そんな武史に振り回される真世は、同級生に叔父のことを褒められても嬉しくありません。

ただ、武史はマジシャンチックなことは平気でやるのになぜか当時の芸名「サムライ・ゼン」と言うと怒ります。なぜ昔の芸名を口に出されたくないのか本作では明らかにされていません。これは今後わかるのでしょうか。楽しみですね。

結婚に悩む真世

そんな真世は7歳年上の健太と婚約中。2ヶ月後に結婚を控えていますが、気になることがあるようで、期待よりも不安を感じています。

幸せでいっぱいというわけではなく、結婚に対して不安を感じているようです。結婚って簡単にやり直そう!ってできないので気になることがあると難しいですよね。武史は結婚に対してこんなふうに考えているようです。

結婚に踏みきるのは、仮に勘違いであったとしても、この人こそ唯一の伴侶だと確信できている場合だけだ。ほかに気持ちが揺れているようなら、絶対にやめるべきだ。

ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人

これも真世から本当の気持ちを引き出すための一芝居でもあり、結果この助言は的外れでもあったのですが、今までの性格からこんな感じのこと言うんだというのは少し意外に感じました。もしかしたら真世の本音を引き出すための嘘かもしれませんが…

「唯一の伴侶という確信」が「勘違いでもいい」というのはいい判断基準になりそうです。実際のところなんてわからないですし、不安になる気持ちも確かにあります。ただ結婚を決めたこの瞬間だけは、絶対この人と思えていないとダメなのかなと。ほかにもいい人がいるかもとか、こんなとこが気になると思いながらも結婚するのって万が一結婚を後悔した時に、あの時あんな風に思っていたのに、やっぱり結婚なんかしなきゃよかったと思ってしまいそう。そんなことを思わないために、結婚の始まりだけは胸を張ったものでいたいですね。

父親殺しの容疑者は同級生、ドラえもん?

結婚に悩む真世が武史と再会することになったのが父 英一が何者かに殺害されたという連絡でした。容疑者として候補に挙がっていたのは真世の中学時代の同級生たちです。
英一は中学校で国語の教師をしており、近々同窓会が予定されていました。殺害前に多くやり取りをしていたのがこの同級生たちだったため疑われることになります。また、同窓会がなくても英一と元生徒はそれなりのやり取りがあったよう。慕われていたことが伺えます。

また、同級生たちはドラえもんのキャラクターに例えられて紹介されるので登場人物が多くても性格がわかりやすいのがありがたかったです。
みんなの中心ドラえもんをはじめ、いじめられっこのびたくん、いじめっこジャイアン、腰巾着スネ夫など、それぞれのイメージに当てはまる同級生が登場します。

あなたは中学時代の教師といまだやり取りはありますか?おるさんはもはや担任の先生の名前も出てくるか…?くらいはるか遠い記憶となってしまっています。中学時代から相当慕われていないと成人後もやり取りできないですよね。これだけでよい先生だったんだろうなあと思います。
あとキャラクター付けできる同級生はいましたか?今考えてみるとなんとなく当てはまりそうな子たちが浮かびました。当時は何とも思っていなかったのですが、子供のパターンってある程度カテゴライズできるものなのでしょうか?ドラえもんはわかりやすいですよね。そうやって考えるとドラえもんってわかりやすくていいたとえだなと読みながら感じました。

ちょっとネタバレ注意!結局誰から…?そして最後に全部持っていく武史

ここからは少し内容についてネタバレがありますので、閲覧注意でお願いします

真世は健太の元カノを名乗る人物から、健太との過去についてのメールを受け取っています。詳細は本作を読んでほしいのですが、このメールを受け取ったことで健太との結婚を悩むようになります。結婚することは一部の人間だけに知らせてあるそうなので、知り合いからのメールと思われます。また、健太にも結婚を悩ませるようなメールが届いているそうで…??

これは誰からのメールなんでしょう…。結婚は一部の人にしか伝えていないとのことなので知り合いでしょうけど、どちらの知り合いになるのか、真世だとすると今回の同級生…?はたまた仕事先…?また、メールの内容も本当のことなのかも気になります。
武史のおかげで真世と健太は話し合えそうでしたが、二人は乗り越えられるのでしょうか?これはシリーズを読んだら続きを知れるのかな…積本がもう少し減ったら読んでみようと思っています!

真世だけでなく、真世の同級生の一人とお相手の仲を取り持つようなシーンもあります。平気で嘘つけるのに意外と情があるというか、悪者になり切れていないというか、武史のことを嫌いになれない理由の一つだなと思います。

そして、個人的に、最後武史に全部持ってかれました…感想としても偏屈な人だなあという印象だったのですが、え!おしゃれ!!となったのが1番最後のページです!自身の目的達成のために真世を振り回してきましたが、最後の最後で結婚に悩む姪のために一肌脱いでます。かっこいい。知ってほしい。

ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人の次に読みたい!おすすめ書籍

ミステリーで次に読んでほしい小説を考えました!

ガリレオシリーズ

犯人に興味はない、ただ「ありえない」事象には興味が尽きない。天才物理学者 湯川学がさまざまな「ありえない」事件の謎に迫る!

著者も同じ東野圭吾さんだからか、すぐにガリレオシリーズが思い浮かびました。ガリレオシリーズのメインである湯川も武史と同じく偏屈な感じなのですが、湯川は教授だからかさらに変人感が強いイメージです。

順番に読むのがおすすめですが、何冊もある中でどれか1冊を選ぶなら「容疑者Xの献身」です。泣けます。映画もあります。ぜひ!

おるさん
おるさん

それでは次の更新でお会いしましょう!最後までご閲覧いただきありがとうございました~!
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